小型衛星を用いた光衛星通信の日独国際共同実験に成功

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DWIH東京のサポーターであるドイツ航空宇宙センター (DLR)は国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)とともに、DLR小型衛星搭載光通信機器からのレーザ光をNICT光地上局で受信するという日独国際共同実験に成功しました。

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、理事長: 徳田 英幸)は、国際共同実験としてシュトゥットガルト大学が開発したFlying Laptop衛星に搭載されたドイツ航空宇宙センター(DLR)の小型衛星搭載光通信機器(OSIRISv1)と、NICTの光地上局に設置した新規開発の精追尾付き光学系との間で光衛星通信実験を実施し、2021年2月にOSIRISv1からのダウンリンク光をNICT光地上局で受信することに成功しました。

また同時に、新規開発した大気ゆらぎ測定装置をNICT光地上局に設置し、初期試験に成功しました。さらに、低コストな商用部品で構成した簡易型光地上局も設定し、実際に衛星からのレーザ光を受信することに成功しました。

シュトゥットガルト大学開発のFlying Laptop衛星に搭載されたOSIRISv1はボディポインティングで指向追尾する構成になっており、この構成での光通信実験が成功したのは日本では初めてです。今回の貴重な実験データの取得により、将来の光衛星通信技術の研究開発に貢献することが期待されます。

詳細はこちら:

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)2021年3月25日付プレスリリース

ドイツ航空宇宙センター (DLR)2021年3月25日付記事 “DLR laser terminal in space establishes contact with Japanese ground station” (英語)