東京大学‐ミュンヘン工科大学:日独ワークショップ‐AI倫理と自動運転

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東京大学とミュンヘン工科大学(TUM)は、戦略的パートナーとして協力しています。

2019年2月8日、DWIH東京とバイエルン州駐日代表部の支援を受け、両大学はAI倫理と自動運転に関する日独ワークショップを東京大学本郷キャンパスで開催しました。このAI倫理に関する学際的ワークショップは、日本、ドイツ、フランスの学会(科学、工学、経済、法、哲学、および宗教)と産業界から関心を持った約70名の聴衆を集めました。

このワークショップは、2018年11月に行われた「人工知能に関する第1回日独仏DWIHシンポジウム」のフォローアップ活動の一環として行われました。

ワークショップのハイライトとして、2019年春に設立されるミュンヘン工科大学人工知能倫理研究所所長のクリスチャン・リュトゲ教授による基調講演が行われました。リュトゲ教授はまず、多くの最新事例を用いてイノベーションの倫理的な利点とリスクとを概観し、デジタル・テクノロジーにおける企業倫理と「デジタル技術会社」の責任について述べました。その後、教授はメーカーと社会全体の両方に適用される「規約」の必要性を説きました。

リュトゲ教授自身を含む、幅広い分野からの14名の専門家から成る倫理委員会は、2017年7月にドイツの自動運転に関する倫理規定の最終報告書をまとめ、5つの倫理ガイドラインといくつかの「未解決の問題」を提示しました。

最後に教授は、2018年11月に実施されたヨーロッパのおける「AI4People」プロジェクトを紹介しました。その結果として得られた「説明可能性」を含む「5つの基本原理」は、今回のワークショップでも最も興味深い議論が行われたテーマでした。

東京大学大学院情報学環学際情報学府長の田中教授、TUMのマインツァ―教授、バイエルン州駐日代表部のゲルティンガー氏による挨拶の後、「日本の人間中心のAI7原則」に関する報告書(東京大学の須藤教授が中心となって編集されたもの)が東京大学の伊東教授から紹介されました。これは6月のG20サミットで提案される予定です。

問題提起として「因果的AIの必要性」が提示され、続いて伊東教授の司会によるパネルディスカッションが行われました。

明治大学の萩原教授(元日産自動車)が、実装のための因果的な推論を提供し得る「第二ファジー推論で構築されたラプラス変換型ニューラルネットワーク」を紹介し、議論はさらに活性化しました。

東京大学の中村教授は、国際人道法を参照しながら自律性、倫理、及び人間の尊厳について述べ、「リーサル・ウエポン自動システム」の危険性を指摘しました。

この最新の話題について、産業界も巻き込んだ日独の話し合いはさらに続き、ワークショップは盛況のうちに幕を閉じました。