上空の世界から―持続可能な未来に向けたドイツと日本の航空宇宙技術

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空を飛ぶ夢は人類の歴史そのものと同じくらい昔から存在しています。  今日においては、航空宇宙技術は私たちが単に空に舞い上がるだけでなく、他の惑星に到達することすら現実的なものにしています。

宇宙産業分野においては、衛星の発達により、各種のグローバルな研究、データ収集、ナビゲーション、通信コミュニケーションが可能になっております。  ドイツと日本は、宇宙における研究ミッションに緊密に協力し、ドイツ航空宇宙センター(DLR)と日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2020年11月の年次戦略対話において2024年に予定される二国間小惑星ミッションの協力協定に合意しました。このミッションにおいては、かつて生命の根源となる構成要素が地球上に誕生するに至った際に重要な役割を果たしたと推定されている宇宙塵の炭素含有量調査に焦点を当てています。

宇宙開発に向けて開発された技術は、その後、私たちの日常生活に密接に結びつく多くの技術に繋がっています。例えば、デジタル写真やGPSナビゲーションです。革新的な新材料、再生可能エネルギー、資源の再利用は、有人宇宙飛行および地球の将来にとっても必要不可欠なものです。

航空産業分野における現在の動向も同様にダイナミックです。  航空機メーカーや航空会社は、CO2ニュートラルを重視した飛行への意識の高まりと、商品やビジネス、個人旅行いずれにおいても快適で迅速な輸送に向けた要望を両立させる、という課題に直面しています。 革新的な航行技術や化石燃料の代替と同様に、新素材も重要な役割を果たしています。例えば、日本の大手航空会社は、従来の石油燃料よりも持続可能な新しい燃料で2021年夏にフライトを開始しました。新素材は、航空機の重量を削減することにより、燃料消費量自体をも節約し、同時に、航空機の寿命到達後に再利用可能とすることによって資源効率を改善しています。

このように航空宇宙産業においては極めて多くの動きが進行中です。 この動きの中で、日独両国の大企業、研究機関、中堅中小企業が相互に協力し、世界基準を共に構築していくチャンスがあると思われます。

本シンポジウムでは、航空宇宙産業に属する企業や研究機関の代表者らにより、航空宇宙分野の最新動向や技術が紹介されます。

イベント情報

2022年5月9日, 20:00 から 2022年5月10日, 00:00 まで

ハイブリッド(ブレーメン/オンライン)
主催者: 日独産業協会 (DJW)

参加費(DJW会員):無料

参加費(非会員):35ユーロ / 5,000円

*キャンセル時の条件ならびに参加申込につきましては上記グレーのボックス内「ウェブサイト」をクリックしてください。

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