Falling Walls Lab Tokyo 2019

© DWIH Tokyo

熱意ある学生や若手研究者のための国際サイエンスコミュニケーション・イベントであるFalling Walls Labの東京大会が、4年連続で、ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH 東京)およびEURAXESS Japanの共同主催により、東京工業大学地球生命研究所(ELSI)にて開催されました。

若手研究者は、ドイツのFalling Walls Foundationから定められた構成に沿って自分たちの研究プロジェクトを英語で発表しました。発表時間はそれぞれ3分以内、各研究の革新的な部分や広く科学や社会の発展に及ぼし得る影響などを紹介します。今年は14名の研究者と学生が選出され、6月13日に開催された東京大会で、知識の”新たな壁”を打破するための自分たちのアプローチを発表しました。国籍、研究分野(社会学や人文学を含む)、キャリア、所属する研究機関などいずれも多種多様で、その結果、Collaborative learning on social media(ソーシャルメディアでの共同学習)からNon-invasive healthcare monitoring(非侵襲性医療モニタリング)、Feedback sensors for remotely operated robots(遠隔操作ロボット向けフィードバック・センサー)まで、幅広いテーマが取り上げられました。

このようなテーマの多様性により、国内外の産学界著名人から成る審査員にとって、審査は一層難しいものになりました。審査員はそれぞれの発表を、Falling Wallsの重要な3つの要素、すなわち「ブレイクスルー要素」、「重要性とインパクト」、「パフォーマンスと構成」によって評価します。別室で審査員による活発な話し合いが行なわれている間、2名のサイエンス・コミュニケーター、Caitlin Devor氏(東京大学)とThilina Heenatigala氏(ELSI)が質疑応答、ワークショップ”Catch&Tell”の司会を務め、観覧者は互いに意見を交換し合い、発表者と交流しました。

2019年は、沖縄科学技術大学院大学の大学院生で材料科学を専門にするCollin Stecker氏が、その画期的そして多目的、なおかつ手頃な価格の太陽電池システムの研究で入賞しました。Stecker氏は、世界各地で行われている80以上のFalling Walls Labの優勝者が参加するFalling Walls Lab Finale(2019年11月8日、ベルリン)へ参加資格が与えられ、渡独のための航空券も贈られます。また、今回は初めてResearch in Germany によりEntrepreneurship賞が設けられ、未来の起業家として優れた可能性を感じさせた発表者に贈られることになりました。この賞を受賞したのは、食品廃棄物リサイクルのプロジェクトを発表した、東京大学で物理工学を学ぶ山田陸氏でした。山田氏はFalling Walls Lab Finale 2019に観覧者として招待され、さらにドイツの工科大学の大学連合であるTU9と共催されるInnovation Daysのセミナーへの参加資格と、そのための航空券が贈られます。

Falling Walls Labは2011年にベルリンでスタートし、ベルリンの壁崩壊の日に合わせて毎年11月8日に決勝大会がベルリンで開かれます。毎年、世界各地の都市で約80ものFalling Walls Labが開催されています。各地Labの優勝者は11月8日にベルリンで開催される決勝大会への参加資格が与えられます。日本では、東京(2016年から開催)と仙台(2014年から開催)で毎年Falling Walls Labが開催されており、参加者を募集しています。

イベントの様子(写真)はこちらよりご覧いただけます。
Youtubeで、発表をご覧いただけます。

Falling Walls Lab Tokyo 2019 入賞者

入賞者

Collin Stecker 
沖縄科学技術大学院大学
Breaking the Wall of affordable, flexible, renewable energy

Entrepreneurship Prize

山田陸
Grubin
“Breaking the Wall of food loss”